2006年09月07日

顔で選ぶ

黒崎@顔で選ぶ

一定の年齢を過ぎると、顔というのはとても大事なものになるらしい。
それはほぼ文章の後味、あるいは文体と相通じるものがあるという話もあった。
悪漢は悪漢らしく。
そしてかつての色男は、その名残が無残であったり微かに残っていたりもする。

例えばこの辺りを眺めてみて欲しい。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0609/04/news045.html
その前にこちらだろうか。
http://www.itmedia.co.jp/info/about/
「私たちには武器がある」ときたもんだ。

上記記事でカメラマンは左から撮っている。
右と正面を押さえていないのは報道写真としては没である。
胸から上、バストがないのも、特に参加者の髪の毛がまちまちに途切れているのは正式には被写体の方に失礼に当たるだろうか。
が、専門のカメラマンが雇える訳でもないので、その辺りは致し方ないとしておこう。

#取材なのだから動いても良いのです。枚数を稼ぎたまえ。どうせデジタルだ。
ホワイトバランスはほぼOK。が、多分キャリブレーションされていないモニターで確認しているような気もしないでもない。

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写真の配置というのは、ほぼ恣意的なものである。
つまり、編集による優先順位がある。
読者の目線から言うと、ブラウザの左上から対角線右下方向に視線は動くものである。
例えば、どのサイトも左上にロゴが載っている。大まかに言って、この位置は銀座四丁目辺りだと考えれば良い。ロゴが下側についている企業サイトが皆無であることでそれは納得されるだろう。
掲載の位置によってバナー広告の料金も違う。

そうなるとこの記事の場合、佐々木編集委員と横目で眺める平野編集次長の画像が最も見せたいものになるだろうか。その次はガ島こと藤代氏である。
端的に言えば、これがこの記事の編集意図なのである。
鳥越氏は画像の優先順位からすると三番目になっている。しかもキャプションは「自身を『ブログリテラシーの低い人間だ』」と語る鳥越氏」とあった。
記事全体のタイトルというのも半ば揶揄が含まれていて、「『批判があれば記事を書いてほしい』」オーマイニュース鳥越編集長」というものにも含みがあることは自明であった。
タイトル、ベタというか長いです。

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つまり、この記事はオーマイニュースと鳥越氏を批判するための、ためにするニュースであると言っても半ば過言ではない、と個人的には感じている。
広義のプロバガンダと呼べるかどうか。編集権は上記の社にあるのだから何も言うことはないが、よく話題になる印象操作という不確かな概念は、例えば何処にでも転がっているということを忘れてはならない。編集で全ては変わる。

#興味のある方は「戦争のグラフィズム」という本が面白い。「FRONT」という第二次世界大戦の際の国策グラフ誌を語ったもの。

#いずれにしても顔である。
誰とは言わないが、30を過ぎるとそろそろ滲んでもくるようである。
品のあるなし。イケタ風味の野暮ったさ。
posted by 黒崎 at 07:24 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

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