2007年08月25日

濃色のサーブ 3.

黒崎@濃色のサーブ 3.


サーブが持っている屈折というのは独特のものである。
例えば北欧家具のすわり心地、あるいはその造りを思い出してもらえば分かるだろうが、決して精緻なものではない。基本的に高級品とは呼びにくいものである。
私は北欧のスタンドをいくつか使っているが、アクリルかプラスチックの成型は独特で、類似するデザインのそれとは僅かに厚みが違う。
かといって、幾層にも塗り分けたそれでもない。

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かつてのスバルにも似た音をさせ、サーブの古いものが角を曲がってくる。
運転しているのは30代後半か40代初めの女性である。
ご主人の趣味でいやいや乗っているという雰囲気には見えなかった。
ちょっとこういう世界は困るので、例えばこちらが優先だとしても私は道を譲ることにしている。
posted by 黒崎 at 14:17 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

濃色のサーブ 2.

黒崎@濃色のサーブ 2.


古いサーブをちゃんと走るように持ってゆくのは、例えばAMGや911、あるいはXJRなどとはまた違った神経の使い方を必要とするのだろう。
皆それぞれ違うものだけれども。
少しくらい汚れていた方がいいのだが、そして特別高いオイルでなくてもいいのだが、元がそう高価な車ではないものだから、一定の粗さを飼いならすセンスが必要とされるのかもしれない。

が、しかし。
東京や横浜の一部ではうかうかできない方々がおられるもので。
先日、暗闇坂からあれこれした辺りでBMWのE28が停まっていた。どうも3.5リッターの奴である。これも結構速い。
その後ろはXJ-Sの12発だった。
どちらも極めて程度がよく、34度近くあった外気にも関わらず、例えばそのジャガーは海老茶色でアイドルをしている。
つまりエアコンが効くということである。
不当に安価なXJ-Sの中古価格を思い出しながら、私は仕事中だった。

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posted by 黒崎 at 14:15 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

濃色のサーブ

黒崎@濃色のサーブ


91年のサーブ900ターボ。その16Sの程度のいいものをみつける。
3.2万キロ。3D。純正エアロとレザー。サンルーフ。
これで本体が120万。
随分相場より高いのだが、ワンオーナーの車庫保管だからこんなものだろうか。
乗り出して140.
予防整備にプラス10.磨きに5.HDDナビをつけて工賃込みで30.
ちょっとライトが暗い。天井がお約束で下がっている可能性もある。
つまり200弱でどうですか、ということなのだが、冷静に考えると16年前であります。

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ところで。
御多分にもれず、私はサーブが好きである。
一番格好がいいと思うのは900の前、99のラリー仕様というか、フロントにシビエのフォグをつけた奴だ。
80年代後半、いわゆるバブルの頃、サーブは青山界隈にかなりの数生息していた。
カタカナ商売の代名詞のようになっていたことがあったのだが、今は昔である。

当時のサーブは多分0-100kmが8秒台ではなかったかと思う。
最高速は案外に伸びて200kmを少し超えるかという記事をBMWとの比較で見た覚えもある。
ATの場合、実測は190程度だろう。3速なので煩いに決まっている。
加速について言えば、2リッターだからそんなものなのだが、0-100kmが6秒前半の車から乗り換えると、結構力が足りないと感じるかもしれない。
つまり、明白に古いのである。
高速の下りで飛ばしていると、フロアがゆらゆら揺れたことを思い出す。

ただ車というのは面白いもので、機能や性能だけで割り切れるものではない。
イメージを喚起する道具というものがあるが、どちらかというとこの年代のサーブの速い奴は、そのまま北の方へ走っていってしまうような印象がある。
日光近くまでは高速で、その後は下道を延々と走るというような。
誰もこない山道で、ぽつねんとシビエのスポットを照らしている。
煙草と水と、乾いた携帯食料をかじる。
それでどうにかするか、といえばどうにもならないのであるが、内包された屈折と独特の粗さのようなものが、簡単に言えばこの車の魅力であるような気がしている。

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posted by 黒崎 at 14:14 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

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