2007年07月12日

流れる 2

黒崎@流れる 2


「流れる」というのは、幸田文さんの代表作である。
父、露伴のことを書いてから、それが望外の評価を得、その時に単身者だった彼女は作風に行き詰る。
手元に原本がないのでうろ覚えだが、いわゆる柳橋界隈の花柳界に住み込みで働く。時に47歳である。
甘さのほとんどない描写は、女性版のヘミングウェイ、もしくはハメットに近いと言っても大袈裟でもなかろうか。

芸者は一人分の出前を取る。
バナナひとつ。現金払いである。

ところどころ匂うように的確な描写があった。
例えば媚びながら節度を保ち、崩れ堕ちる女性の柳腰を描いたところである。
実際は柳でもなんでもないのだが、そう見せているところが芸の力なのだと、読者はほぼ10年が経ってから気づいたりしていた。

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posted by 黒崎 at 12:32 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

流れる

黒崎@流れる


ネットがフラットだというのは全くの嘘である。
ブロックひとつ隔てると、とたんに風情が変わるのが都市というものであるが、都市には隠れ家もあり、ポチを連れた物乞いもいて、億ションもその下にコンビニもある。

皆ほとんど同じものを食べているのだが、無駄の扱いが違う。
ここを節約し、ここを使おうというあれこれの差配だろうか。
この按配というのはなかなか身につくものではなく、例えば食事の仕方ひとつで分かったり分からなかったり。
別れた女への言葉。
酒の飲み方。


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posted by 黒崎 at 12:30 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

西の風 3

黒崎@西の風 3


例えばあるブログに、ベランダの写真が載っている。
仕事の話も書かれているが、その行間を読めるひとが何人いることか。
が、分からなくてもいいのである。
プロの世界とはそういうものらしい。

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先日六本木の坂道で飲んだ知人がこんなことを言っていた。
数年くらい前から、ネットに情報を流すことをやめたのだと。
何故、と尋ねても答えてくれない。
何時から、とくりかえすと、そうだね個人投資のブームがあったでしょう。
確かそれは、LDの株が暴騰していた頃だったと思う。
今それがいくらになっているか、記すには忍びないのではあるけれども。

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posted by 黒崎 at 12:20 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

西の風 2

黒崎@西の風 2


あるとき友人がこんなことを言う。
探偵は場末を歩いたが、場末に住んでいた訳じゃないだろう。

書棚を捲っていたら、手元にフリスコの冊子が落ちてきた。
中に見覚えのある顔がある。

The Dashiell
Hammett tour
takes visitors
down a dark
alley into San
Francisco's
hard-boiled past

ハメットはサンフランシスコにいたことがあったのか。
確かめようとは思わないが、であっても不思議ではない。
多分10年ほど前、私はそこに行っていた。

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#1921-1929
posted by 黒崎 at 12:17 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

西の風

黒崎@西の風


もう桔梗が出ていた。
まだ色は薄い。
駐車場に停めてから雨が強くなり、上着が少し濡れた。

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posted by 黒崎 at 12:15 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

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