2006年11月01日

他人事

黒崎@他人事


リアルな世界では、隣に不思議な男がいれば脇へよける。
「不思議」の基準はひとそれぞれであるが、大通りでテストの点数を口にしたり、自己啓発本の翻訳が自分の実績になると思っているような傾向も含まれるだろうか。
自分史を執拗に編集することも、自称ジャーナリストからインタビューを受けることも根は一緒である。
世間はある種の娯楽としてそれを眺めたり遊んだりしているだけで、共に酒を嘗めようという気にはならない。
面白いのは、それをほぼ実名で為していることで、ある種向こう岸に渡った人たちにとっては抑止力にならないことを示唆している。

妙齢が電車の中でアエラを読む。
その傍らでSPAを眺める男たち。
ネクタイ500円であっても颯爽とすることは可能だし、そんなものは女から貰えばいいのだが、なかなかそうもゆかないのが現実だろう。
女にモテルには、なんてことを決してモテそうもない方が書いていたりするのだからブログの世界はフラットだと思える。
この構造は、借り物の車の横でポーズを取りながら文化を語る車雑誌の編集者とも似ていて、一夜明ければ寂しいものなのだが、それは言わない約束になっていた。

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ひとつのモデルケースとして眺めているところがある。
こうすればこうなる、というサンプルである。
彼らがどうなろうと、こちらの人生には影響がないのであって、その意味では全くの他人事であった。
ネットで踊り続けることは、そう簡単なものでもないんだな。

posted by 黒崎 at 16:23 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

パルタガス

黒崎@パルタガス


「日経大人のOFF」という不倫願望雑誌がある。
あるときそれがあったのでぱらぱら捲ってみて、かなり疲れた。
こういうのを眺めて調べるってことが、そもそもと思ったからである。

地方都市のコンビニにゆくと「レオン」を立ち読みしている30代がいる。
彼らはVIPカーに乗っているかというとそうでもなく、大体ミニバンなのだが、中にゴザを引いてコタツを入れたら楽しいだろうと何時も思う。

どんな媒体であってもおおよその読者層というものがある訳だが、今は大体どの辺かというと、やはりアキバ界隈から逃れられないのだろう、という気がする。どうもあそこへゆくと、腰を落ち着けて食事をする気にはならないのが不思議だった。

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posted by 黒崎 at 14:45 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

シナトラの鬘

黒崎@シナトラの鬘


マイク・ロコというシカゴのコラムニストがいて、男っぽい文章で私は好きだった。シナトラ軍団が全盛の頃、彼のコラムに脅しが入る。筆を折れというのだ。
それに対して一歩も引かない。
シナトラ、君の最高傑作はエバ・ガードナーと別れた後のそれだったぜ。
この論争に負けたらオリジナルLPと君の鬘を俺にくれ。
そう書かれたものだから、話はお終いである。
シカゴという街。
彼のコラムの読者は普段ツナギを着ていることが多かった。

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posted by 黒崎 at 13:16 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

薔薇の原価

黒崎@薔薇の原価


イブの夜遅く、横断歩道にヒールの片方が落ちていた。
黄色い補助灯を点けていたので分かったのだが、私は部屋に戻りウィスキーが飲みたかった。
枯葉が粉になる。

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posted by 黒崎 at 12:50 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

女のいない男達

黒崎@女のいない男達


で、今起きていることがどうなるかというと。
恐らくはどうにもならないのであって、ぐずらぐずらと進展してゆく。
そのうちに時間切れになるのである。
時間切れとは勿論本人にとってであって、いわゆる信用の回復の機会は時間とともに喪われてゆく。

彼らはやるべきことの優先順位を間違えていて、つまり世間がどう眺めているのかを未だ自覚できていない。

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いちいち具体例を挙げるのはやめにする。
オウムについて書いた「夜話」を遡って読んでいただきたい。
そこにある、ある種の「かみあわなさ」「幼稚さ」
例えばそんなものの断片が仮に「知的」に見えるとしたら、その方の知とは頭だけのものである。

ブログ界などどいうものが仮にあるとすれば、それはゆっくりと空洞化していっていると私は感じている。
まず、無料ブログはほとんどビジネスになっていないことがひとつ。
TBもコメントも、全体としては制限する方向に流れていることもひとつ。
これは基盤となる条件の一部だが、一番の要因は、一定の時間の推移を経ても単独で読めるだけのテキストが少ないということであろうか。

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posted by 黒崎 at 12:35 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

十一月

黒崎@十一月


先日AMGのステアリング・ダンパーを交換する。
常用する速度域で僅かに落ち着きがないような気がしたからだ。
ジャッキで上げてもらうとオイルが漏れていた。
芝浦に入れる。
最近、安く整備できるようなところもあるが、箇所によりけりで、そう高いものでない場合にはディーラーがいいと考えている。
仕上がるまで、近くのボウリング場の食堂で時間を潰す。
そこはゲートボール場とそう変わりのない、ご年配の方の社交場と化していた。すみっこで煙草を吸う。
車を引き取り、一度銀座まで出て所用を済ませ、すると既にして夜である。

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ブログ、ないしはネットの話に戻ろう。
なんだか見ていると萎えることが多い。
はてなのキーワードで名刺代わりの自画自賛であったり、または文学フリマに初参加だったりする。
まあ、いいんですけどね。
そうやって仲間とともに歳を取ってゆくのだろう。

一般に黎明期に華々しく活動していた各種ソフトやその他のエバンジェリスト達は、最終的には組織を離れることが多かった。理由は様々である。
各種セミナーやシンポなどで顔を売り、解説書籍を一二冊書いたりもするのだが、その技術が平均化されてしまえば出番はなくなる。
問題はそこからなのだが、旨く転進できたという人は数える程しかいないようだった。一番目立っていた彼らはもういない。

アルファブロガーとかコメンターという呼び方が茶番であることは既に知れている。
ブクマ450を誇るのもアクセス数がいくつと数えるのも、どちらもやや虚妄に近いところがあって、それによってもたらされるのは「きっこ」の本一冊くらいなものだろうか。あるいは切り込まれた級長が出した新書などだが、題名忘れてしまった。

私はかつて、時事通信の編集委員に対談本への参加を申し込まれたことがあった。ガ島氏や北新の高田氏とともにである。
あの本を出したのは、元大手新聞社の地方支局長だった方だが、その意気には感じ入るところもあった。
最終的に断った理由は「夜話」に書いたことがある。
仮に出ていればどうなっていたか。どうもならないのであって、せいぜいがオーマイ立ち上げの際に水面下でコメントを求められる程度のものだっただろう。
ネットの層というのはご存知のように実は薄いので、つまりとても流動的な人材が集まっている側面もあるので、それ程の中身がなくとも形を整えてあれば通用するところもある。


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posted by 黒崎 at 12:34 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

夢の日

黒崎@夢の日


なにもしない。
赤い葉を裏側からみている。

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posted by 黒崎 at 12:31 | TrackBack(0) | 夜話 | 更新情報をチェックする

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